茨城県内のNPOの先進事例

くらし協同館なかよし

<組織の目的・ミッション>
 高齢になっても健康で過ごすため、また支援する人も利用者もお互いに喜びや生きがいを得られることを願い、住民主体のボランティア集団として人々が安心して暮らせるまちづくりを目指す。
 住宅団地の高齢化にあって、住民が自分たちの住む地域をみんなで支え合う「住み慣れたところで、いつまでも、元気に暮らせるまち」にしたい。
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<主な事業内容>

・健康活動:体操指導士による高齢者向けリハビリ体操。保健士による健康診断。健康講演会の開催。
・食の支援:直売所形式の店舗運営と、高齢者への食のアドバイスや見守り。
・喫茶・食事サロン、市民交流市:地域の人々の交流・ふれあいの場としてサロンを運営。年に数回、全世代が楽しめる行事の開催。
・惣菜販売:1人暮らしや高齢者だけの世帯が多くなりつつあるので、栄養バランスに注意した惣菜を提供。お弁当の配達も行う。
・趣味活動:教える人も教わる人も住まいの 近くで楽しめる活動を「つどいのコーナー」で毎日開催。現在34グループが活動中。
・レンタルボックス:月単位の貸しボックス。
・子育てサポート:月2回開催。託児も可。絵本読み聞かせや子育て相談も行う。
・生活サポート:家事支援、買い物の手伝い。見守り活動やお話し相手など。月1回「ふれあい食事会」も開催。
その他、ひたちなか市、地域、自治会との連携のより出前講座、認知症サポーターの養成、いき いきセカンドライフ講座の実施など。
<団体設立のきっかけ>
 昭和40年代に造成された団地の住民の多くが60代、70代を迎え、団地中央にあった商店や金融機関が相次いで撤退した。生協の閉店も決まった際、遠方に買い物に行くことが困難な地域住民から、不満や不便を訴える声が挙がった。
 そこで団体設立メンバーが生協と協議し、生協から「地域に役立つ施設として住民の力で活用 できるなら支援する」との提案が出された。住民アンケートの結果などを踏まえ「地域課題に住民自ら取り組む」組織としてNPO法人を設立した。
<これまでの成果・課題>
 利用者からは「ここに来ると、ほっとする」、活動者からは「生きがいや元気がもらえる」との声が挙がっている。利用者からボランティアになる人もいて、メンバーの若返りもできている。
 会費や寄付金に大きな期待をこめるのは難しく、借りている施設や設備が老朽化してきてるため 運営基金も毎年の繰越金から積み立てている。
<今後の展望>
 年々高齢化が進んでいる中、見守りや生活サポートの要望が増加すると予想される。そのために活動会員の確保が必要となる。
<ボランティア希望者にお願いしたいこと>
 自分の特技を生かして活動して欲しい。自分のために楽しんで活動し、大変な中にもやりがいを持って取り組んでほしい。
<県民に一言メッセージ>
 NPOの活動に興味を持ち参加していただきたい。
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たすけあいネット民の会

<組織の目的・ミッション>
・ハンデイのあるなしにかかわらず、全ての人々が地域の住民であり、今を共に生きる 仲間として敬愛される、そんな安心の地域やたまり場づくりを目指している。
・地域住民の協力・助け合いにより、誰もが社会より取り残されることのない、そんな福祉コミュニティを創りたい。
<主な事業内容>
・日常生活支援(家事介護等のサービス)、外出支援(病院受診を中心とした付き添い)、子育て支援(保育についての相談と支援)、相談(日常生活の困りごと)
・たまり場(食事会・パソコン教室など)
・介護保険訪問事業
・居宅介護支援事業
・障害者福祉サービス事業
<団体設立のきっかけ>
 高齢者は通院や買い物など外出ニーズは多いが、高齢者世帯・独居・日中独居のため支援を必要としている。また介護保険では補えない支援を必要としている。既存制度では救われない、収益が 伴わないために民間企業が手を出さない、そんな隙間を埋める福祉活動をする目的で発足した。
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<これまでの成果>
・"介護職員の助成金制度"を活用し、1年間で組織として自立することを目標とした。「助成金等に頼らない、資金を自分のところで生み出す」活動を行ってきている。
・外出支援は市全体利用の80%を担っている。
<今後の活動、想い>
・"居宅介護支援事業所"の事業も始まり、フォーマル、インフォーマル・サービスを活用しながら、幅広い支援をしていきたい。
・"高齢者専用集合住宅"をつくりたい。高齢者が助け合いながら、共同して生活できるような住宅を考えている。
<ボランティア希望者にお願いしたいこと>
 今の社会情勢やボランティアがなぜ必要なのかという気持ち、10年後、20年後の自分のために 必要であるという気持ちを持って、活動してもらいたい。
<その他>
・人材を育成していく必要がある。事業を複数の後継者に託せるようにしていきたい。
・これからの地域づくりが大切であると思っている(地場産業の活性化、1人1役の町づくり、たまり場の活用など)。
・自治体・社会福祉協議会・企業等との連携が必要である。

ままとーん

<組織の目的・ミッション>
 子育て中のママがスキルアップしながら、自分の出来ることを増やしていく場にする。
<主な事業内容>
 地域の情報発信。子育て仲間の集える場所づくり。現場の声を行政に届ける。
<団体設立のきっかけ>
 地域の子育て情報が欲しいと感じた親たちが、自分たちで集めた本を作ろうと集まって育児情報誌『ままとーん』を出版したのが始まり。
 発信をしていると、どんどんニーズも上がってきて、託児付きのセミナーなどを行うきっかけ にもなった。「茶のみ de ままとーん」という公民館での活動からスタートし、現在の「ままとーん♪つどいの広場」に至る。
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<これまでの成果>
・つくば市子育て支援拠点事業『つどいの広場』の運営
・フリーペーパーを27冊、データ本を11冊刊行
・つくばウェルカムパーティーなどを市と連携し開催
・ラヂオつくばでレギュラー番組「ままとーん♪マリア」を持っている
<今後の展望>
 次の世代のパパ、ママに働きかけ、子育て支援のネットワーキングを広げていく。
 地域の情報発信、ママたちの出会いや集まれる場所づくり、子育てしやすい地域の環境づくりを続けていく。
<ボランティア希望者にお願いしたいこと>
 それぞれの得意な分野でぜひ関わっていただきたい。「できることをできるだけ」、「子どもがいるからできること・子どもがいても出来ること」が合言葉です!
<県民に一言メッセージ>
 子育てしやすい環境を、みんなでつくっていきたい。その第一歩として大人が繋がることが大事。まずはご近所の方と挨拶をしましょう!
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バイオライフ

<組織の目的・ミッション>
・産業、教育、文化、福祉、健康などあらゆる社会生活の領域において環境保全活動に取り組む
・自然と人が調和した、暮らし良い街の実現
・環境と経済の調和、環境保全と地域復興の 両立、資源循環型社会の構築に寄与
<主な事業内容>
・遊休&荒廃した農地での油糧作物栽培
・農業&自然体験・植物観察による環境教育
・植物油の利用のための調査研究と普及活動
・地産地消の推進のための調査研究・実践
・学習会などでの環境・健康に配慮した暮らし方提案、4R の推進や食育
・地域ブランドの研究開発・提案・普及
・廃棄処分資源化のための技術と社会システム調査・研究開発・実践及び普及
・地域資源(人・土地・施設等)の活用
・関係団体との連携・情報交換・ネット構築のため地域活性化に貢献するイベント開催
<団体設立のきっかけ>
 菜の花などの油糧作物を栽培し、植物油を生産することを中心に、その油粕を肥料・飼料に、花の開発時には養蜂も、油は食するだけでなくそれから洗剤も製造する。そして食した後の廃食油 からバイオディーゼル燃料を精製する。このような地域における循環型社会構築の1つのモデルを 作りたいと、7人の有志が立案した「バイオライフの輪」実現のため、産官学+市民の連携を図った地域活動を起こしていくには、NPOという組織が最適と判断したから。
<これまでの成果>
・取手市と業務委託契約(遊休農地解消事業:2008年10月から)。栽培面積は約10ha(2009年実績)
・菜種の優良品種「キラリボシ」(東北農研開発)の育苗販売権取得(農研機構・東北農研と契約。2008年10月より)
・低温圧搾(コールドプレス)方式の搾油実施(2009年10月より)。トランス脂肪酸が出ない搾油方式
・ひまわり油も生産
<今後の課題>
・農業が儲かるようにしたい
・一般&企業相手に、食用油の定期的な大口の需要者を確保したい
・農機の設備投資を行いたい
<今後の展望>
 今後は、油糧作物に限らず、自給率の低い小麦・大麦・大豆・飼料米などの栽培及び地中熱活用を睨み、井戸掘り、熱交換器を活用した自然エネルギーの活用に向けた取り組みも行って参ります。
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