「復興特別所得税」の源泉処理にご注意を!
 「復興特別所得税」が平成25年1月1日より導入されています(平成49年12月31日まで)。これによって給与や謝礼金を支払う際の源泉徴収が、復興特別所得税(所得税額の2.1%相当額)を併せて徴収することになりました。
 
 これまで講師などに一時的な謝礼金を支払う場合、支払金額の10%源泉徴収していましたが、平成25年1月1日以降は10.21%を源泉徴収することになります(1円未満の端数は切り捨て)。
 例えば・・・
10,000円(支払金額)
10,000円 × 10.21% = 1,021円(源泉徴収分)
10,000円 - 1,021円 = 8,979円(現金で手渡す金額)
 これまで例えば現金で1万円など、切りがよく支払いたい場合、
11,111円(支払金額)
11,111円 × 0.1(10%) = 1,111円(源泉徴収分)
11,111円 - 1,111円 = 10,000円(現金で手渡す金額)
 と、いわゆる「1並び」にしていましたが、今後は「1並び」はできません。つまり、
11,137円(支払金額)
11,137円 × 0.1(10%) = 1,137円(源泉徴収分)
11,137円 - 1,137円 = 10,000円(現金で手渡す金額)
となり、
1,137円 - 1,111円 = 26円
 この26円は法人側が負担する増加金額です。このやり方だと、復興特別所得税の分だけ講演料がアップし、結果的に法人側が負担することになります。
 もし現金で渡す金額をすっきりさせたい時は、以下の表をご活用ください。
| 手渡ししたい 現金の額 | 謝 金 | 源泉徴収分 | 
| \3,000 | \3,341 | \341 | 
| \5,000 | \5,568 | \568 | 
| \10,000 | \11,137 | \1,137 | 
| \12,000 | \13,364 | \1,364 | 
| \15,000 | \16,705 | \1,705 | 
| \18,000 | \20,046 | \2,046 | 
| \20,000 | \22,274 | \2,274 | 
| \30,000 | \33,411 | \3,411 | 
| \40,000 | \44,548 | \4,548 | 
| \50,000 | \55,685 | \5,685 | 
| \60,000 | \66,822 | \6,822 | 
| \70,000 | \77,959 | \7,959 | 
| \100,000 | \111,370 | \11,370 | 
また給与からの源泉徴収税は、平成25年1月1日以降の給与支払から、新税率による源泉徴収税額表に基づいて源泉徴収を行うことになります。


