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相模原市の上溝南小学校6年生が募金で集めたご寄付をいただきました!


 常総の水害で被災された方を支援する活動を応援する「JUNTOS募金」を、いばらき未来基金(事務局:茨城NPOセンター・コモンズ)としてこれまで集めてきましたが、茨城県常総市から遠く離れた神奈川県相模原市の上溝南小学校の6年生たちが一生懸命集めた募金を先日いただきました。

 駅前やスーパーなどでの募金活動、またバザーでの募金の呼びかけなどを継続して行っていただき、なんと129,849円ものご寄付をいただきました。ありがとうございました。既に卒業して、中学生として新たな生活を始められますが、常総や地域で困っている人のことを忘れず、成長していってほしいと思います。

 多くのご寄付をいただいたこと自体とても嬉しいのですが、遠くの相模原の子どもたちが、常総の状況を授業で調べ、自分たちにできることを一生懸命考え、新聞をつくったり、募金活動を通じて、地域の方に常総の今の状況を伝えている姿を想像すると、とても勇気づけられ、目頭が熱くなります。本当にありがとうございました。

 この間、担任の先生たちを通じて、6年生たちとの交流を進めてきました。常総の状況を知りたいと質問文を送っていただきましたので、スタッフ一同、真剣に返信内容を考えました。以下にまとめましたので、ご覧ください。

 3月19日(土)には、卒業式直前で大変お忙しい中、担任の先生3人が常総に駆けつけてくださいました。6年生が一生懸命集めてくれた寄付が詰まった袋(とてもとても重かったです)と手紙(PDF:2.1MB)、それに被災された方に向けたビデオ・レターをいただきました。

 ビデオ・レターは、被災された方が集うサロン活動などで上映し、住民を元気づけたいと思います。また手紙(PDF:2.1MB)については、公開を許可いただきましたので、ぜひご覧ください。一生懸命ご寄付を集めてくれた様子がよくわかります。また、上溝南小学校のウェブサイトでも活動の様子をご覧いただけます。

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 いらっしゃった先生方を、たすけあいセンター「JUNTOS」やその周辺の常総市水海道森下町を歩いてご案内しましたが、現在の常総の状況にとても驚かれ、まだまだ大変な状況が続いていることを改めて知っていただきました。

 6年生たちは、私たちが返信した文章を一生懸命読んでくれて、とても真剣に考えてくれたそうです。「ぬくもりのバトン」プロジェクト活動レポート「常総市民 9月10日からの想い」(PDF:2.2MB)も、みんなで読んでくれたそうです。常総のことを知るのは、子どもたちにとって、きっといろんな気づきや学びがあったことと思います。

 大変嬉しいことに、実は他の学校でも、常総地域の水害被災者支援活動への「JUNTOS」募金への募金活動を行ってくださっています。これまでご協力いただきました学校については、以下をご覧ください。


 私たちは、このように常総の状況を常に発信し続けながら、常総の経験を伝え、学んでいただく交流活動を今後も推進していきたいと思い、他地域や子どもたちとの架け橋になれたらと思っています。地域の課題を学び、自分たちにできることを考え、実際にアクションを起こしていき、子どもたちを中心に地域を変えていくこのプロセスは、正にコモンズがこれまで取り組んできたESD(持続可能な開発のための教育)そのものだと思います。

 学校関係者の皆様、ぜひ一緒に連携できたらと思いますので、お気軽にお声かけください。

(文責:大野)


お問い合わせ
たすけあいセンター「JUNTOS」
〒303-0005
茨城県常総市水海道森下町4346の3番地 エルバ水海道2階
☎:0297-44-4281  FAX:0297-44-4291
eメール:juntos@npocommons.org


上溝南小学校6年生からの質問と、JUNTOSスタッフの返信

返信文書(PDF:172KB)のダウンロードはこちらをクリック!


2016年3月7日

相模原市立上溝南小学校
 ○○ ○○様、△△ △△△先生、皆様


 先日は質問用紙を送ってくれて、ありがとうございました。スタッフみんなで、どのようにこたえたら良いか、一生けん命、真剣に考えてました。以下をごらんください。
 
 また、ぼきん活動にも協力してくれて、ありがとうございました。私たちや、被災した人たちにとって、とっても勇気づけられ、元気づけられました。みなさんががんばってぼきんをしてくれたことを、多くの人に知ってもらいたいと思います。本当にありがとうございました。
 
 6年生はもうすぐ卒業だと思います。中学生になっても、常総で被災した人のことを忘れないでください。また、社会には困っている人が多くいるということを知り、おもいやりの心を持ち続けて、自分たちは何ができるかを考えられる大人になってほしいと思います。
 
 以下の返答でわからないことがあれば、えんりょなくまた聞いてください。ありがとうございました。


1. ジュントスと茨城NPOセンター・コモンズとの関係は何ですか?
 ジュントスは、多くのボランティアや団体と一緒に、常総の水害で被災した住民を支えんする場所のことです。茨城NPOセンター・コモンズは、ジュントスを運営しているNPO法人です。


2. どうして茨城NPOセンター・コモンズをつくったのですか?
 法律や支えん制度がなくて困っている人たちのために、地域のみんなが力を出し合い、市民の力で社会の問題を解決する仕組みがNPOです。そのNPOの活動を応援して、茨城に広めたいと思ったので、コモンズをつくりました。常総のように問題があっても、あきらめずに、みんなで力を合わせれば解決できるような社会をつくりたいと思います。


3. どうしてジュントスをつくったのですか?
 コモンズはもともと常総市に多くいる外国人のお仕事の支援や、子どもたちの教育支援を7年前から行っていました。常総の事務所が水害で被災し、代表の横田も被災しましたが、全国のいろんなNPOともともとつながりがあったので、団体や市民の応えんを受けて、たすけあいセンター「JUNTOS」をつくりました。


4. NPOの活動をしていて、うれしかったことはなんですか?
 ジュントスで活動をしていて、以下のことがとてもうれしかったです。


  • 相模原という、常総からはなれた地域のみなさんから、ぼきんで応援をしてくれていると知った時。

  • 全国の多くの人や団体から、ボランティアや寄付で、とても多くの支えんを受けたこと。

  • 支えんをしている常総の住民の方に、笑顔が見えたとき。

  • 被災した中学生の勉強のお手伝いをしていますが、成績が少し伸びたと聞いたとき。

  • 勉強を教えている外国の子どもたちが、新しい日本語を覚えてくれたとき。常総にはブラジル人やフィリピン人など外国の人が多くいます。

  • 高校に入学するのはむずしいかなと思っていた子どもたちが、高校入試に全員合格しました。ボランティアもがんばって勉強を教えて、子どもたちもとてもがんばりました。支えんが必要な子どもたちとボランティアが出会う場所をつくってこのような成果が生まれました。

  • 被災して困っている人の役に立っていると感じた時(「ありがとう」と言ってくれたときに、そのように感じます)。

  • ボランティアの力で、被災した家を直していますが、だんだん家がきれいになっていること。

  • 被災した住民と一緒に、まちの未来を一緒に考える機会をつくっています。被災した住民が少しでも前向きに考える機会です。多くの住民が参加してくれて、とてもうれしく感じます。


5. NPOの活動をしていて、かなしかったことはなんですか?
 ジュントスで活動をしていて、以下のときにとても悲しく感じました。

  • 被災した住民の辛い経験や生活の状況を聞いたとき。例えば、近所から友だちがいなくなって、いつも寂しい思いをしている、と話してくれています。「ぬくもりのバトン」プロジェクトという、被災した住民の声をまとめる活動を行いました。以下のページの活動レポートをぜひ読んでください。
    www.npocommons.org/topics/warmth.html

  • 災害のすぐ後と比べて、常総への関心が低くなっていると感じています。新聞やテレビなどでも、常総について取り上げることはほとんどなくなりました。それによって、常総への関心もほとんどなくなっています。
    先日は常総でボランティア活動をしたい人たちを集めたセミナーを行いましたが、(一緒に活動できる仲間を得られたことは嬉しかったものの)10人しか参加者が集まりませんでした。常総で被災した人たちは、まだまだ辛い生活を送っています。君たちのように、被災した人たちのことを忘れないで、自分たちに何ができるかを考えつづけてほしいと思います。


6. 関東東北豪雨の現在被災している人に必要なことはなんですか?
 上にも書きましたが、忘れないことだと思います。みなさんのように、今でも常総の水害のことを考えてくれている人がいることで、被災した人たちは希望を持てます。
 でも、被災した人たち=かわいそう、というイメージをあまり強く持ってしまっても困ります。たしかに大変な生活が続いていますが、だからこそ明るい話題や希望、未来を考える時間がほしいのだと思います。みなさんから応援してもらっていることを知れば、とてもよろこぶと思います。ビデオレターをつくってくれていると、菅沼先生から聞いていますので、とても楽しみにしています。被災された住民同士が話し合うお茶会を毎月開いていますので、そこでみなさんのビデオレターを上映して、元気になってもらいたいと思います。
 小学生だからこそできることも、いっぱいあるとおもいます。例えば、常総の小学生とぜひ交流してほしいと思います。みなさんから応援のメッセージをもらったら、とてもよろこぶと思いますよ。


7. 避難者が35人いますが、避難者はどうしていますか?
 35人というのは、たぶん2次避難所という、市内の旅館などにいる避難者のことだと思いますが、2月末でその避難所もなくなり、みんな家に戻りました。ただ、中にはまだ修理が終わっていないお家もあり、1階の床がないお家で暮らして大変な思いをしていたり、工事が終わるまで親せきや友だちの家に住んでいる人も多くいます。自分の家に帰れていない人は、100世帯以上います。親せきや友だちの家でも、半年もいるとストレスになりますよね。1階の床がないので、家族みんなで狭い2階で暮らしているおうちも、まだたくさんあります。修理がまだ終わっていない家で住むのも大変だし、知り合いの家にずっといるのも大変ですよね。どんな生活か、想像してみてください。 


8. 今、被災している人はどんな暮らしをしていますか?
 多くの家が被災したので、大工さんを待っている家が多くあります。工事が終わるまで、家族がバラバラで暮らしているおうちも多くあります。家の修理を待っている間、遠くのアパートから以前通っていた小学校に通おうと、長い時間をかけて登校していたり、毎朝親が長い距離をかけて、車で送り迎えをしているおうちもあります。また、おじいちゃんやおばあちゃんが、生きがいで花だんづくりや野菜づくりをしていましたが、それもできなくなってさみしい思いをしています。でも、多くの人に支えられて前向きになったと感じている人もいます。上でもご紹介しましたが、「ぬくもりのバトン」プロジェクトという、被災した住民の声をまとめる活動を行いました。活動レポートをぜひ読んでみてください。
www.npocommons.org/topics/warmth.html


9. 今、被災している小学生は何人いますか?
 被災した地域の小学生の数を全て合わせると、1,619人います。
 ただ、質問をした意図を少し聞きたいと思います。「被災」とはなんでしょう。また、「復旧」とはなんでしょう。どうなったら、「復興」したと言えるのでしょう。まちがきれいになったら、復興したと言えるのでしょうか。むずかしい質問ですが、いっしょに考えてほしいと思います。
 以前住んでいたおうちに帰れていない家族もいっぱいいます。また、水害が起きる前からあった課題が、水害によってさらに大きくなった、ということもあります。水害の後に起きた困りごとだけを解決したら、復興したと呼べるのでしょうか。
 例えば、お金をある程度持っているお家は、家の工事も早く終わって、以前の暮らしに戻りつつあります。でも、お金のあまりないお家は、まだまだ家の修理が終わっていなかったり、そもそも修理をあきらめなければいけなかったり、そのために家族がバラバラに生活することにもなります。お金を持っているか、持っていないかの違いは、水害の前からあったことです。でも、水害があったことで、生活の「格差」がさらに大きくなっています。
 「災害は弱い者いじめをする」と説明をする人もいます。本当にそのとおりだと思います。この意味を、ぜひ考えてみてほしいと思います。


10. 今、関東東北豪雨について報道してほしいとしたら、どんなことですか?
 ここまで読んでもらって、常総にはまだまだ困っている人たちがたくさんいるということを知ってくれたと思います。でも、そういうことを知っている人は、ざんねんですが少ないです。ぼきん活動は、お金を集めるだけではなくて、困っている人たちがいるということを地域に伝えるきっかけにもなります。「ぬくもりのバトン」プロジェクトにのっている声は、ほとんど報道されていません。世の中のほとんどの人が、「常総はもう大丈夫でしょ」と思っています。ぜひ今の常総の住民の声を、相模原の他の人に届けてほしいと思います。


11. 関東東北豪雨の被災者支援以外にどんな活動をしていますか?
 コモンズは、茨城県内のNPOを応援している団体です。団体の設立や運営のお手伝い、寄付を集めて地域の活動を応援もします。また、おうちに長い間引きこもっていてなかなかはたらくことができない人たちに、はたらく訓練をしてもらう活動を行っています。心の病やお金がなくて、生活に困っている人たちの電話相談も行っています。また、原発事故で福島から茨城にひなんしている人たちの生活を支える活動も行っています。
 これまで3年間、水戸の小学6年生といっしょに、種と油、命のつながりを学んで、地域の廃油を回収してリサイクルする活動を行いました。また、給食の食べ残しゼロの日をつくって、6年生にいろんな活動をしてもらい、地域の住民を集めて6年生の発表と交流会を行いました
 ところで、「被災者」と呼ばないでほしいと思っている人もたくさんいる、ということを知ってほしいと思います。「被災者」という名前の人は世の中にいません。一人一人名前があって、それぞれいろんな生活をしています。「被災者」と一言で言われますが、大人も子どもも、男の人も女の人も、障がいのある人もない人も、常総市出身の人もそうでない人も、日本人も外国人も、それぞれ違い、それぞれ一人一人命のある人間です。