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第3回「茨城県新しい公共推進指針策定検討会」を開催しました!

 11月26日(金)に第3回「茨城県新しい公共推進指針策定検討会」を開催しました。茨城県で新しい公共、協働、市民活動を推進する上での、茨城県としての中長期的な方向性を定める大切な協議の場です(詳細はこちらをクリック!)。

 2012年度末にかけて指針作成に向けて協議を行っていきます。議事抄録は作成次第公開していきますので、この動きをぜひウォッチし続けてください。

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第3回「茨城県新しい公共推進指針策定検討会」議事抄録

議事抄録(PDF/497KB)のダウンロードはこちらをクリック


日 時
 平成24年11月16日(金)午後2時~4時半

会 場
 茨城県労働福祉会館 5階 第4会議室(水戸市梅香二丁目1番39号)

出席者

分 野
組織名
役職名
氏 名
(順不同)
有識者
(委員長)
常磐大学 コミュニティ振興学部
ヒューマンサービス学科
教授池田 幸也
茨城県
茨城県 生活環境部 生活文化課
県民運動推進室
室長補佐鈴木 紀一
(代理)
茨城県
茨城県 商工労働部 労働政策課
雇用促進対策室
室長補佐中田 孝宣
(代理)
茨城県
茨城県 教育庁 生涯学習課課長高橋 鉄夫
市町村
笠間市 市民生活部 市民活動課課長内桶 克之
市町村
常総市 市民生活部 市民協働課課長岡野 久子
福祉
社会福祉法人 茨城県社会福祉協議会福祉のまちづくり
推進部長
篠原 義典
NPO等
NPO法人 スマイル・ステーション代表理事松浦 幹司
中間支援組織
NPO法人 ひたちNPOセンター・
with you
事務局長田尻 英美子
中間支援組織
認定NPO法人 茨城NPOセンター・
コモンズ
常務理事・
事務局長
横田 能洋

事務局
組織名
役職名
氏 名
(順不同)
認定NPO法人 茨城NPOセンター・
コモンズ
理事・事務局次長
連携と提言部門リーダー
大野 覚
認定NPO法人 茨城NPOセンター・
コモンズ
事務局白土 香奈
認定NPO法人 茨城NPOセンター・
コモンズ
事務局青木 高志

司会
 大野(事務局)


協議内容

※ 議題を前後して意見が交わされたため、以下の意見は時系列順ではないことに注意。


1. 他の都道府県における協働事例の共有

茨城県の検討委員が所属する各課と関連がある他の都道府県の部署での協働事例を共有した。主な意見は以下のとおり。


  • 都道府県レベルでは、行政がNPOに可能性を感じ政策に取り込んでいる印象がある。

  • 対人サービスを行う市民団体職員の育成や、専門性を高める人材育成に視点が置かれている。それは 市町村よりは県レベルで取り組んだ方が良い。

2. 新しい公共推進のために解決すべき課題と、他県の協働推進施策の確認


課題整理のため事務局が用意した資料の説明が行われた。主な課題は下記のとおり。


  • NPOの団体情報開示が不十分。最近内閣府のポータルサイトで事業報告書などが閲覧可能になった。

  • 会費や寄付など市民活動を支援する民間財源が少なく、行政からの委託事業収入の割合が大きい。

  • 人口比で見ると、NPO法人数が他の都道府県と比較して少ない。

  • 行政と市民団体との定期的な意見交換の場がない。

  • 市民団体同士のネットワークがない。国からの様々な交付金があるが、共同申請するまでには至らず、機会が生かされていない。


上記の課題整理をもとに、意見交換を行った。主な意見は以下のとおり。

<新しい公共の財源>


  • 新しい公共の概念には、寄付など民間財源が市民活動に活かされることが想定されているが、寄付だけで活動を行うのは無理。活動が長く続くよう仕組みづくりが必要。例えば情報開示や資金仲介の仕組みづくりなど。

  • 市民活動やそれを支える民間財源が豊かになると、より地域のニーズに即した事業を行政も行える。

  • 寄付仲介の基金(いばらき未来基金)に寄付が集まり、エントリーされた市民団体に資金が集まる仕組みが定着すれば、市民団体の意識も高まる。市民が必要と感じた事業に、市民自身が賛同し寄付をすると、「市民自治」が生まれる。

  • 寄付仲介の基金は、目的を明確化し、どのように寄付が活用されたかわかるようにすべき。そうでなければ寄付は集まらない。

  • 「行政からの支援がなければ市民団体は育たない」では成り立たない。

  • 市町村に自由に使える財源はほとんどない。

  • 助成金のほとんどが、物品購入費や施設改修費が対象で、組織の基盤強化のための助成機会が少ない。

<新しい公共の担い手>


  • 協働のパートナーとなる市民団体が育たないと、協働が進まない。茨城のNPOの現状を考えると、協働相手として存在感がある団体が少ない。

  • 任意団体でも、より自立的な組織にする場合、NPO法人などの法人格を持つことが必要な場合もある。

  • 市民がより積極的に市民活動に参加し、NPOも市民を受け入れられるようにすべき。

  • 寄付やボランティアなどを通じ、県民に選んでもらうことがNPOの励みになるし、市民からのチェック機能も働く。そのためには、NPOは情報開示を行い、NPO法人会計基準を導入し、明確な経理処理を行い、理事や監事がチェック機能を果たすことが必要。

  • 事業規模は数千万円あるのに、会員がほとんどおらず、組織としての体制が整っていない安い事業体のような団体が多い。

  • NPOは行政から事業を受託するだけではない。NPOが安い労働力の供給者とならないように気を付けなければいけない。NPOは資金力が弱いため、行政に依存し過ぎている。

<行政と民間の役割>


  • 行政と民間非営利組織は、役割が違う。民間は自由に、迅速に活動を行える。

  • ひきこもり支援のように、民間がまず実験的取り組みを行い、効果が出たものを施策にしていく流れが必要。事務所経費と人件費は、寄付だけでは賄い切れない。

  • 民間は、縦割りになりがちな行政をつないでいく役割がある。ひきこもりのように制度の狭間にいて、公共サービスが行き届いていない方が、公共サービスが受けられるよう、行政と連携しながら支援するのがNPOの役割。

  • 課題を抱えている当事者同士を組織化し、声を行政に届け、より良いサービスに変えていくことがNPOの役割。

  • 行政が開催する会議は、市民が参加しづらく課題が出てこない。違うかたちで市民団体が地域の声を拾い、行政に届け、課題を共有することが必要。

  • 地域の課題は全て最後には行政が対応する、となると行政が肥大化するし、ありえない。

  • 専門性のあるNPOに委託をすることも、新しい公共につながる。現在は行政が直接行う必要がない事業も、行政が行っている場合がある。行政は側面的支援に留め、NPOが中心となるように。

<中間支援組織の役割>


  • ボランティア活動の延長線上にあるNPOも多く、提案能力がないため資金も得られていない。そのような団体を、中間支援組織が支援することが望ましい。

  • 一つ一つの組織基盤が脆弱な当事者グループを束ねるのも、中間支援組織の役割。

  • 中間支援組織は行政とNPOをつなぐ存在で、行政は中間支援組織を支援するべき。

  • 個別に市民団体を支援するよりも、県として中間支援組織のコーディネーターを育成し、中間支援組織が個別の団体を支援できるようにするべき。

  • 中間支援組織はNPO法人だけではなく、社会福祉協議会ボランティア・センターや生涯学習センター、市町村も中間支援組織と考えることもできる。

  • 市民団体の理事会が機能しているか、経理上の問題はないか、など組織ガバナンスをチェックするのも中間支援団体の重要な役割。NPOの運営について、商工会議所のようにチェックする役割を担うべき。

  • 「エクセレントNPO」の評価基準を、NPOが積極的に活用し、組織の信頼性を高めることを中間支援組織が支援すべき。そのためには中間支援組織に専門的な人材が必要だが、会費収入が少なく、NPOからの収入だけでは運営できない。

<新しい公共や協働についての考え方>


  • 茨城県として「新しい公共」をどう捉えるか、時間をかけて議論すべき。

  • 公共サービスを、効果的に、多様な人に利用してもらうことに、協働の意義がある。

その後、事務局が用意した資料をもとに、三重県の協働推進施策を確認した。


3. 他の都道府県における新しい公共推進指針の内容確認

事務局が用意した協働推進指針やマニュアルの比較表、及び三重県千葉県の指針をもとに、協議を行った。主な意見は以下のとおり。


  • 2つの指針には、市民の立場についての記述がない印象を受ける(「市民を意識している文脈はある」という別の意見もあった)。

  • 指針のキーワードがあると、理解しやすい。

  • 新しい公共の担い手となるNPO法人ありきで議論すべきではない。

  • 三重県のように、各課題に対して各主体がどのような役割を担うか整理されているとイメージしやすい。

  • 三重県のものは、制度外のニーズにも行政が全て対応しているようなニュアンスがあるが、そこは慎重に検討すべき。

  • 三重県は協働の歴史が長いため、非常に簡単な表現の指針となっているのではないか。

  • 関連用語の定義づけがあり、茨城の指針でも同様に設けるべき。

  • 三重県のガバナンスの表現は理解が難しいが、地域円卓会議と関連付けて茨城の指針でも盛り込むべき。


4. 茨城県新しい公共推進指針の骨格検討

本県の指針策定にあたって、以下の点に留意すべきとの意見が挙げられた。

<全体の方向性>


  • NPO支援の進め方、行政と市民団体の連携促進がポイントとなる。

  • 協働しやすいようにするための指針とすべき。

<新しい公共についての考え方>


  • 「新しい公共」についての考え方の整理が必要。市民が「新しい公共」を理解しやすいように。

  • 新しい公共とは、公共サービスを多様な関係者の協働により、効果的で、受益者にとって優しいサービスとすること。

  • 新しい公共は、「市民自治」や「新たな市民社会の構築」を指す。

<新しい公共の担い手>


  • 協働推進のためには、行政職員の意識を高めるだけではなく、市民団体の存在感を高めることも重要。

  • 市民、市民団体や行政のほか、企業や大学などの役割分担も必要。

  • 新しい公共の主役は市民。市民が地域の課題を自分事と捉え、市民活動に積極的に参加するような指針としたい。

  • 課題を持っている市民だからこそ、サービスの受け手になるだけではなく、課題を発信し、解決のための担い手になれるということが表現されると良い。

  • NPO法人だけではなく、コミュニティ組織が根付いている茨城の状況を踏まえて作成すべき。

  • 運営や経理がうまくいかない団体が多いので、運営支援を行うとともに、ルールから外れた組織はしっかり罰するべき。そのような現状・課題をしっかり把握し、指針に反映すべき。

  • 中間支援組織の定義(担い手や活動内容など)と、その支援のために誰が何をするのか明確であるべき。また中間支援組織の活動財源、行政との距離感などを明確化すべき。また中間支援組織同士がコーディネーターとしてどのように連携できるか明記すべき。

  • 市民活動を支える民間財源をどのように増やし、活用するか。

<行政と民間との役割分担>


  • 行政と民間が地域の課題を共有することが重要、という点を盛り込むべき。

  • 地域課題のガバナンスのあり方として、地域円卓会議を紹介するべき。県、市町村、NPOや他のセクターの連携や、継続的な対話の機会を増やすことが重要。

<まとめ方>


  • 三重県千葉県のようなキーワードを付け、わかりやすくする。

  • 関連用語を定義づけし、明示すべき。

  • 市民を対象に作成するのが一番良い。

  • 網羅的に示す部分と、目標を明示する部分の両面が指針には必要。現状の県民力を念頭に、できそうな部分から取り組むように段階を示すことが必要。


※ 次回の第4回(12月13日)は、今回の意見を整理し、議論を行うこととなった。