報告会での質疑の概要

参加者
何故、非営利法人の枠組みにNPO法人と中間法人のみが入ったのか。
松原
推測だが、公益法人の許可制が他国と比べても改革の焦点と考えた際に、準則主義の方向性になり、抜本的改革ということで、準則主義でくくることができ、且つ分野横断的な活動をしているNPO法人と中間法人、という構図になったのではないか。
参加者
何故、登録非営利法人にはみなし寄付がつくという話になるのか。
松原
登録制にする際に監督や規制を強めることの裏返しではないか。また、公益法人の制度がそのまま来ることだと思う。
参加者
課税強化したいのであれば、何故、宗教法人や社会福祉法人が入っていないのか。
松原
主務官庁との調整が大変と考えたのか、まずやりやすい法人制度で土台をつくり後から、民法の特別法に基づく各法人を入れていくという考えなのでは。官庁というのは5年から10年くらいの感覚で制度を徐々につくっていこうと考える。
参加者
収益事業の範囲拡大のようなことは、どこで議論され決まるのか。我々は関与できるのか。
松原
解釈の部分までは国会ではなく財務省で決まっていくが、認定NPOのみなし寄付など、大きな注目を集めれば政党が関わってくる。基本的に税に関することは与党税調を一度は通すことになっている。そこで関与していける可能性はある。
参加者
収益事業の範囲が拡大し不採算部門まで含めたほうが全体としては利益がでなくなり法人税がかからないという面もあるが。
松原
確かに、法人税に関してはそうなる。しかし、NPOの健全な発展を考えたときは、きちんと利益(繰越金)を確保していけるようになることを目指すべきだ。
参加者
将来の活動のための基金をつみたてていても、それが内部留保として利益扱いになるのではとても困る。基金は別扱いにならないのか。
松原
内部留保から除外する際の基準がわからないので現状ではなんともいえない。ただ、容易に取り崩してはいけないもの、というように明らかに使途の限定がないと、なんでも基金に積みかねないので難しいだろう。
参加者
今回の制度改革案を見ていると法人制度の統合という数合わせで検討している感じがする。NPO制度がなくなるという話になると、折角各地で取り組まれている行政との協働にもブレーキがかかり、地方分権の流れに逆行する。
松原
実際に、今回の報道により、NPOへの地方税の減免を検討していた自治体で議論がとまった例があると聞いた。NPOが自治体と築いてきた関係や支援施策も、公益法人が絡んできて、またやり直しになりかねない。
参加者
多くのNPOは役員がかなり持ち出して維持している状況だ。
松原
やはり10年後のために、組織もそこで働く人も持続できるようなNPOにしていく必要がある。まず、改革論議を市民活動を発展させる視点から進めるべき。NPOは、公益法人などよりも、より多様で多くの市民が関わっているという強みがある。この強みを生かしていきたい。
参加者
我々は何をすればいいか。NPOの会員が皆で手紙を出すとかしては。
松原
今回、いったん改革の議論からNPOが外れる見通しだが、これも市民側の猛反発があったからだ。ただ、新しく非営利法人制度ができていくと、いずれまたNPOも統合ということになる可能性がある。NPOにとってもいい制度改革になるよう、まず今回のような動きに関心をもつこと、集会に出たり、知り合いの議員や関係者に、私たちは怒っていると伝えること。具体的な修正案が見えてきた段階で署名や国会でのロビー活動などにご協力いただくこともあるのでご協力をお願いしたい。

(「質疑の概要」の文責: 茨城NPOセンター・コモンズ 横田能洋)

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